コラム

伝統的な元気素材「ナルコユリ」

2025.05.15

ナルコユリは北海道から九州まで広く見るられるキジカクシ科の多年草です。
緑色の花の房が対になって垂れ下がるようにつく様子が、よさこいなどで手に持って鳴らされる「鳴子」に似ていることからこう呼ばれます。
 
根を乾燥させたものは漢方生薬として「黄精(おうせい)」と呼ばれ、減った「気」の力を補う補気剤として、滋養強壮や低下した体力の回復目的で良く用いられます。
 
岩手県では同じキジカクシ科で、よく似たアマドコロの根を求肥に練りこんだ「黄精飴」という和菓子が名物として有名です。
 
江戸時代に対馬から来たお坊さんが元気になる不老長寿の薬草を用いた最高のお菓子として伝えたままの製法を今でも受け継いでいるそうです。
 
またナルコユリを焼酎につけた「黄精酒」は江戸時代に薬用酒として人気となり、俳句で有名な小林一茶も好んで飲んだことが日記に書かれているそうですが、一茶は52歳から65歳までの間に3人も別の女性と結婚し、合わせて5人もの子供を授かっています。もしかしたらこのスーパーフードがその若さの源だっだかも知れませんね。