コラム

座り過ぎに警戒!動かないは病を生む?!

2024.10.17

病を生む?座り過ぎに警戒
近年、医学界では「寿命を縮める」要因として「座り過ぎ」が危険視されています。
タバコ以上に毒?!

タバコ1本(寿命が11分縮む)<1時間座り続ける(寿命が22分縮む)
座りながらタバコを吸っているデスクワークの人って・・・考えると恐ろしいです。
 
11時間以上座っている人

1日11時間以上座っている人は、4時間未満の人と比べて死亡リスクが40%上昇。
「平日は座っているけれど、運動しているから大丈夫!」という人も安心はできません。
なんと、3回運動しても、このリスクは変わらないそうです。
※オーストラリアでの22万人超の大規模調査より
 
ガン発生リスクが上昇

座る時間が2時間増えるごとに、ガンの発症リスクが上昇すると言われています。
8時間座っている人は、大腸がん発症リスクが32%上昇、子宮内膜ガン発症リスクは40%上昇、肺ガン発症リスクは24%上昇というデータがあります。
※ドイツでの400万人以上の大規模調査より
 
2倍の心臓病疾患率

運転手(座る仕事)は車掌(立つ仕事)より、心臓発作やその他の心臓疾患が2倍近く多いというイギリスの調査結果がありますし、長時間の運転で冠動脈疾患死亡リスクが82%上昇というデータもあります。
※成人男性で、週4時間未満の男性と1週間10時間以上の方を比べた場合
 
からだではいったい何が起きているのか?
さまざまなリスクについて記載をしてきましたが、いったい体では何が起きているのでしょうか?

酵素が90%下がる
太る脂肪を溶かす酵素が90%下がります。
座った瞬間に足の筋肉からの電気信号がストップし、脂肪燃焼率が1分ごとに1kcalほど下がり、脂肪を分解する酵素の分泌が1時間以内に90%下がります。(リパーゼによる脂肪燃焼率)
むくむ
体の下部に血液が溜まってしまいます。また、余分な水分や老廃物は、静脈やリンパ管に回収されにくくなり、足やふくらはぎに溜まってしまい、むくみとなります。
転びやすくなる
血流が悪化すると、冷えてしまいます。
足が冷えていると、足裏からの情報が脳に伝わりにくくなり、「バランス能力」が悪く、転びやすくなることがわかっています。
日本赤十字九州国際看護大学が冷え性の人とそうでない人を対象に、1年間でどれだけ転倒の危険を感じたか調査でも、冷え性の人は1.8倍多かったそうです。
血管機能低下
1時間座っていると、血液を循環させるのに必要な血管の機能が50%も低下(大腿動脈測定結果)します。
※標準体格(平均BMI24.2)の20~35歳男性
ドロドロ血・脂質の塊をつくる
座っていると、全身の7割をしめる下半身の筋肉が動かなくなります。筋肉の脂肪燃焼量はより少なくなり、血流も不活発になります。
血液はドロドロになりやすく、脂質の塊が心臓の血管に詰まりやすくなってしまいます。
骨密度の低下
骨密度が大幅に低下します。
インスリンが過剰分泌される
筋肉が使われないため、インスリンが過剰に分泌されてしまい、糖尿病だけでなく、血管病やガンなどの疾患率も上昇させてしまいます。

対策はどうしたら良いの?!

こまめに立ち上がりましょう!
体に悪いからといって、座りっぱなしの生活をやめることはありません。
座り続けることをやめて、こまめに立ち上がって動くだけで、血液中の糖や中性脂肪の値が改善することが分かっています。
座る時間30分、1.5時間、2.5時間ごとに5分間歩いたところ、1時間に5分の散歩効果で、大腿動脈の機能が正常に保たれることも分かっています。
20~30分座り続けたら、2~3分立って動く
少なくとも1時間に1度は立って動く
デスクワーク30分ごとに1~3分は立って動く
 
できる範囲でこまめに立ち上がりましょう!
立ちあがった際、ただ立つだけではなく、軽く体を動かしましょう。
家の中を歩いたり、食器洗いをするときに膝を曲げたり伸ばしたり。ガーデニングをしたり、部屋の掃除をするなど、軽い運動を2分間行っただけで、心臓病などのリスクが低下し、死亡リスクが33%も低下するそうです。