40代からのお化粧崩れの原因と対策「ナノ化について」
2025.06.26

化粧品などの原料の粒子を、今までよりもずっと小さく加工する技術が一般的に消費者の皆さんに「ナノ化」「ナノ原料」という言葉として認知され始めたのは2001~2004年ごろのことです。
「ナノ」とは、10億分の1を表す単位です。
「ミリ」は100分の1を指しますから、1㎚(ナノメートル)は【1 mm(ミリメートル)の100万分の1】となります。
だいたいこの単位であらわした方が良いようなとても小さい粒子=大きさが100 nm以下
つまり1万分の1mmより小さいサイズの原料がざっくり「ナノ化原料」と呼ばれています。
基本的に、皮膚は外部からの異物の侵入を防ぐために、
250ナノメートル以上の物質は角層内を通過することができません。
従来の化粧品の粒子はそれよりも大きいため、肌の奥まで浸透しにくく、
本来の効果を発揮できないということが課題でした。
10-100ナノメートル程度まで粒子を細かくすることで角質の奥まで美容成分を届けることが現実的になります。
また、金やプラチナなどをナノ化して、
水中に分散した「ナノコロイド状態」にすると、通常の個体とは違う性能を発揮することがあります。
周囲にある活性酸素を無害化するなど、美容面でとても魅力的な現象が多いです。
このようにナノ化原料を用いた化粧品には、
浸透性を期待して配合するケースと独自の効果を期待して配合するケースの2通りがあります。
各層表面で効果を発揮する原料もありますので、
ナノ化原料もそうでない原料も目的に応じて使いこなす技術が、開発者には求められています。
ちなみに浸透性が高かったり、
従来とは違う働きがあることで未知の弊害を心配する論調も、一時期ありましたが
現在までナノ化原料が、人の健康に影響を及ぼす、とした論文などの科学的な報告はありません。
安全性は確認されていますが、さらなる使用者様のご安心のために、化粧品工業会などの業界団体で世界の論文を常にチェックしています